| Artist dds |
2006年02月23日(木) 08時55分 (2) |
アルス・ガルドーの中央にそびえる「祈りの塔」、 下に構える中央大聖堂との間には空中庭園が広がる。
「嘘は、、、嫌いかィ?」
その空中庭園で、神たる蛇は問いかける。
「偽りしか持たぬ者が、 真実の信仰を持てるとは思いません。」
問われた少年は答える。
「ぷっ、くははっ。 さっすがバハムールが選んだだけは在らァ。 2千年前、あいつも同ンなじ事言ってたぜ。」
「、、、」
「真実の、、信仰ねえ、、、。
そんな物が必要かい?」
「、、、!」
「信仰、信念、理想、、、真実。
そりゃ大事だろサ。 それが無くっちゃア生きて行けねェ。 でもなァ、それの為に死んじまっちゃア 元も子も無ぇやな。
俺ぁよゥ、 この国を、ここに住むお前らを 生かす為ならよ、どんな嘘も 突き通すつもりだ。」
「、、、でも、、、」
「それによゥ、ドラコよ。 お前だって突いた嘘を突き通すために ここに居んだろが。」
「、、、
それでも、、、」
「ん?」
「それでも、、、僕は、 真実が知りたいんです。」
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| [Res.1] ▼ dds |
06/02/28(火) 09:04 |
「っははっ、そりゃそうか。 ツーかな、お前には、 お前にだけはな、知る義務がある。
バハムールを継がんとする者、 ドラコ=ムート=テュフォン。」
呼んだ者をまっすぐに見据え、 ナーガンが笑みを消す。
「バハムールを、、、継ぐ?」
「ああ、そうだ。 お前さんもうすうす感づいては 居るんだろ? 他の依り代達とお前さんの 在り方が違うって事に。
バハムールは、、、じき死ぬ。 お前に力を托してな。」
「し、死ぬ?!、、、神が?」
「そりゃあ死ぬさ。 人は死ぬし獣も死ぬ。 森も朽ちるし河も枯れる。 国も滅びりゃ大地もいつか沈む。
神だけが、それから逃れるなんて 法は無ぇや。
、、、いや、 在っちゃアいけねぇのよ、、、」
ドラコは声も無く立ち尽くす。
「真実が知りたい、って言ったな。 だがな、 それを伝えるのは俺の役じゃあ無ェ。
付いて来な。」
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| [Res.2] ▼ dds |
06/02/28(火) 09:27 |
中央大聖堂に祭られたバハムールの像。その前。
「この下だ。」
台座に手をかざす。 組まれた石の文様に青い光が這う。
「こっちだ。」とぷん。
台座の中に手を入れ、そのまま 吸い込まれて消える。
「、、、」
意を決して後を追うように 青い光に手を触れる。
「、、、水?」
まるで冷水に手を浸すように 白亜の台座に手が呑み込まれる。 そのまま一息に飛び込む。
「早く来な。」
壁が青白く辺りを照らす。 細く、長く、下へと続く階段の先には ナーガンが見える。
「まあ言うまでも無ェが」
後ろも振り返らずにナーガンは続ける。
「全てを知っちまったら もう元には戻れ無ェ。 人として死ぬ事も許されず、 千年の度に甦っては戦い合う 呪われたシロモンに成り下がる。
、、、お前さんソレでも、、、 良いんだな。」
ドラコは無言でうなづく。
「そうかイ、、、」
急に視界が開ける。 大聖堂と同じ程もあろうかという空間。 その中央に、氷に閉じ込められた 卵が在った。
「久しぶりだなァ、、、
バハムールよぅ。」
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